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FortiGateの仮想アプライアンスについて

FortiGateの仮想アプライアンス(FortiGate Virtual Appliance)は、Fortinet社が提供する次世代ファイアウォール(NGFW)の仮想化バージョンで、物理アプライアンスと同様の機能を持ちつつ、クラウド環境や仮想化プラットフォーム(例:VMware、Hyper-V、KVM、AWS、Azureなど)で動作するように設計されたセキュリティソリューションです。

以下では、FortiGate仮想アプライアンスの基本的な構成、機能、導入例、メリット・デメリットなどを含めて、詳しく解説します。

FortiGate仮想アプライアンスとは?

FortiGate仮想アプライアンスは、物理的なセキュリティデバイスではなく、ソフトウェアベースで実行されるネットワークセキュリティデバイスです。

以下のような仮想化基盤にデプロイできます。

  • VMware ESXi
  • Microsoft Hyper-V
  • KVM(Kernel-based Virtual Machine)
  • Citrix XenServer
  • パブリッククラウド(AWS、Azure、GCP)
  • プライベートクラウド(OpenStackなど)

これにより、クラウドファーストや仮想化戦略を進めている企業にも適した柔軟な導入が可能です。

主な機能

FortiGate仮想アプライアンスは、物理アプライアンスと同等のセキュリティ機能を提供します。

セキュリティ機能一覧

機能名 内容
ファイアウォール パケットフィルタリング、ステートフルインスペクション
VPN IPsec VPN / SSL VPN
IDS/IPS 不正侵入の検知および防御
アプリケーション制御 トラフィックのアプリ単位での可視化と制御
Webフィルタリング URLカテゴリ別のアクセス制御
アンチウイルス / アンチマルウェア マルウェア検出と防御
サンドボックス連携 FortiSandboxとの統合
SD-WAN アプリケーションに基づくインテリジェントなWANルーティング
ログ&レポート FortiAnalyzerやSyslogと連携した詳細ログ記録と可視化

利用シナリオ

FortiGate仮想アプライアンスは、以下のような場面で特に有効です。

クラウド/仮想環境におけるセキュリティ強化

  • AWS / Azure上のワークロード保護(例:VM間通信のファイアウォール制御)
  • VPCピアリング環境のトラフィック制御

拠点間VPNゲートウェイ

  • 地方拠点などに物理デバイスを置かず、クラウド経由でのVPN接続を実現

テスト/開発環境

  • 新しいネットワーク構成の検証
  • セキュリティポリシーのテストなど

SD-WAN環境での柔軟な構成

  • 拠点間通信の最適化
  • アプリケーションごとのトラフィック優先制御

ライセンスとバージョン

ライセンス体系

FortiGate仮想アプライアンスは、以下の2つの要素でライセンスが構成されます。

  1. vCPUベースのライセンス(VMモデル)
    • VM01, VM02, ... VM32など(数字がvCPU数に対応)
    • 高機能・高スループットを求めるほど上位のVMモデルが必要
  2. サブスクリプションバンドル
    • FortiGuardサービス(アンチウイルス、IPS、Webフィルタなど)
    • バンドル例:UTMバンドル、Enterprise Protection、360 Protectionなど

サポートされるOS/ファームウェア

  • FortiOS(物理と同一)
  • GUI / CLI / REST API による管理

仮想化プラットフォーム別の展開

プラットフォーム 導入方法
VMware ESXi OVFテンプレートでの導入、vCenter連携
Microsoft Hyper-V VHDXファイルでの導入
KVM / Proxmox QCOW2ディスクイメージ使用
AWS Marketplace経由で数クリックで起動可能
Azure Azure Marketplace経由、ARMテンプレートあり

メリット

メリット 詳細
柔軟性 インフラ変更に応じたスケールイン・アウトが可能
迅速な展開 ソフトウェアデプロイなので数分で導入可能
統合管理 FortiManager / FortiAnalyzerとの連携による集中管理
クラウドネイティブ対応 各クラウド向けに最適化されたテンプレートあり
コスト効率 初期投資が物理に比べて抑えられる(特に短期間利用に適す)

デメリット・注意点

デメリット 内容
ハードウェア依存の高速処理がない 物理アプライアンスに比べスループットが劣る
仮想環境依存 仮想化基盤の性能に大きく依存する
ライセンスが煩雑になりがち vCPU数やクラウド課金体系との整合性に注意
ハイアベイラビリティ構成が複雑 クラウドでは冗長化構成に工夫が必要(例:AzureのLB設定など)

FortiGate仮想アプライアンス vs 物理アプライアンスの比較

比較項目 仮想アプライアンス 物理アプライアンス
スループット 中〜高(制限あり) 高性能モデルあり
柔軟性 高い(動的変更可能) 低い(ハード固定)
初期コスト
運用の柔軟性 高(スナップショット等)
高可用性 仮想基盤の設計依存 専用ポートなどで容易に実現

まとめ

FortiGate仮想アプライアンスは、クラウド時代におけるセキュリティの要であり、柔軟性・拡張性・機能性を兼ね備えたソリューションです。

物理アプライアンスに匹敵する機能を提供しつつ、仮想環境やクラウドに対応しており、セキュリティの統合と運用自動化を強力に支援します。

導入を検討する場合は、自社のトラフィック量・可用性要件・仮想化基盤との親和性などを踏まえた設計が重要です。

以上、FortiGateの仮想アプライアンスについてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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