FortiGateのクライアント証明書認証は、ユーザーやデバイスの身元を証明し、より安全なネットワークアクセスを実現するための高度なセキュリティ機能です。
この認証方式は、主にSSL VPNやIPSec VPN、管理者ログイン、Wi-Fiアクセスなどで使用されます。
以下では、FortiGateにおけるクライアント証明書認証の仕組みと設定手順を詳細に解説します。
クライアント証明書認証は、公開鍵インフラ(PKI)に基づいて、ユーザーや端末が提示するクライアント証明書(デジタル証明書)をFortiGate側で検証する方式です。
利用ケース | クライアント証明書の用途 |
---|---|
SSL VPN | クライアント認証を二要素認証として利用 |
管理者ログイン | FortiGateの管理画面へのアクセス制限 |
無線LAN(Wi-Fi) | RADIUSサーバーと組み合わせて802.1X認証に使用 |
IPSec VPN | モバイル端末やリモート拠点の端末識別に活用 |
以下のステップで構成します。
Import
→ CA Certificate
を選択CLIの場合の設定例(SSL VPN)
config vpn ssl settings
set reqclientcert enable
end
GUIからの場合
Require Client Certificate
を「有効」に証明書に含まれるCNやSAN(Subject Alternative Name)を元にユーザー識別を行いたい場合
config user peer
edit "Cert-User"
set ca "Your-CA"
set subject "CN=User01"
next
end
config user group
edit "Cert-Group"
set member "Cert-User"
next
end
→ VPNポリシーやFirewall Policyでこのグループを利用
現象 | 原因と対策 |
---|---|
証明書が見つからない | クライアント証明書が正しくインストールされていない、またはフォーマットが違う |
Invalid certificate | CN/SANがFortiGate設定と一致していない |
証明書はあるが接続拒否 | CAが未登録、または期限切れ |
項目 | 内容 |
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クライアント証明書の役割 | ユーザー・端末の正当性を証明し、不正アクセスを防ぐ |
FortiGateでの活用 | SSL VPN、IPSec、管理者認証、Wi-Fiなど |
主な設定箇所 | CA証明書、ユーザーグループ、VPN設定 |
クライアント準備 | 証明書のインポート、VPNクライアントでの証明書利用設定 |
以上、FortiGateのクライアント証明書の認証方法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。