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FortiGateのサンドボックスについて

FortiGate(フォーティゲート)の「サンドボックス機能(FortiSandbox)」は、高度なマルウェア検知と脅威対策を実現するための重要なセキュリティ機能です。

この機能は、ファイアウォールやアンチウイルス、IPS(侵入防止システム)などの従来の防御をすり抜けるような未知の脅威やゼロデイ攻撃に対して、仮想環境での動作解析によって検知・ブロックするために使用されます。

FortiSandboxとは何か?

FortiSandboxは、Fortinetが提供するサンドボックス型のマルウェア解析エンジンです。

FortiGateシリーズのUTM(統合脅威管理)やNGFW(次世代ファイアウォール)と連携し、以下のようなファイルや通信の中に潜む未知のマルウェアを検出します。

  • メールに添付されたOffice文書やPDF
  • Webからダウンロードされた実行ファイル(.exe, .dll)
  • ZIPやRARファイルに圧縮されたファイル
  • スクリプト系ファイル(JavaScript、VBSなど)

主な特徴

機能 説明
仮想実行環境 疑わしいファイルを仮想マシン上で実際に実行し、動作を観察します。
自動分析 FortiGateが検知した怪しいファイルを自動でFortiSandboxに送信します。
多層分析 静的解析(コードの構造を分析)+動的解析(実行時の挙動)を併用します。
FortiGuardと連携 Fortinetの脅威インテリジェンスサービスと接続し、世界中の情報を活用可能。
カスタム仮想イメージ対応 独自の仮想環境を構築して、業務特有のファイルでも安全に検査可能。

どのように動作するのか?(流れ)

  • FortiGateで検知
    不審なファイルや通信を検知(例:HTTP経由でのファイルダウンロード、SMTP経由の添付ファイル)。
  • FortiSandboxに転送
    自動的またはポリシー設定に基づいて、FortiSandboxにファイルを送信。
  • サンドボックス内で実行
    仮想マシン上でそのファイルを開き、実際にどのような動作をするのかを数分間観察。
  • 挙動の分析とスコアリング
    レジストリの書き換え、外部通信、自己複製などのマルウェア的な挙動を分析。
  • 脅威のスコア化・判定
    安全/低リスク/高リスクといったスコアを付与。
  • FortiGateに結果をフィードバック
    検出された場合はブロックやアラートなどのアクションが実行されます。

FortiSandboxの構成と導入形態

FortiSandboxは、次のような形態で導入できます。

オンプレミス型

  • FortiSandboxアプライアンス(専用ハードウェア)を設置。
  • 高速・プライベート環境での分析が可能。

クラウド型(FortiSandbox Cloud)

  • Fortinetのクラウド基盤を使ってサンドボックス解析を実施。
  • 小規模な環境や初期投資を抑えたい企業におすすめ。

ハイブリッド型

  • オンプレミスとクラウドを併用し、柔軟な分析環境を構築。

FortiGateとの連携ポイント

FortiGateとFortiSandboxの連携はシームレスに行われ、次のような機能があります。

  • セキュリティプロファイル(Security Profiles)設定で「Sandbox Inspection」を有効にする。
  • Webフィルタ、アンチウイルス、メールフィルタ、SSLインスペクションと組み合わせて使用。
  • FortiAnalyzerを利用すればログの可視化や分析も容易に。

FortiSandboxの導入メリット

メリット 説明
未知の脅威検知 シグネチャベースでは検知できないゼロデイ攻撃やカスタムマルウェアを検出可能。
自動対応 FortiGateと連携することで自動隔離・ブロックが可能。
被害範囲の最小化 侵入前にブロックすることで被害拡大を防止。
レポート機能 マルウェアの挙動分析レポートでインシデント対応が迅速に。

運用時の注意点

  • サンドボックス解析には時間がかかる
     平均して1ファイルにつき数分かかるため、即時性を求める処理には工夫が必要。
  • ファイルサイズの上限に注意
     一部のファイル形式や容量によっては解析できない場合も。
  • プライバシー問題
     企業機密や個人情報を含むファイルはクラウド型の場合、外部送信の可否を検討する必要があります。

実運用のユースケース

ケース1:標的型メール攻撃への対応

  • メールの添付ファイルをFortiGateがスキャン。
  • FortiSandboxで動的解析を行い、マクロ付きExcelファイルの不正な通信を検知。
  • 該当メールを削除+送信者をブラックリスト登録。

ケース2:ゼロデイランサムウェアの防御

  • Webからの.exeファイルダウンロード時に自動でFortiSandboxに送信。
  • 実行すると暗号化処理が確認され、危険と判断。
  • 通信を遮断し、社内感染を防止。

まとめ

FortiGateのサンドボックス機能(FortiSandbox)は、従来のセキュリティ技術では対応が難しい未知の脅威に対して非常に効果的な対策となります。

FortiGateと連携して運用することで、検知から対応までを自動化し、企業ネットワークをより堅牢に守ることが可能です。

以上、FortiGateのサンドボックスについてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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