FortiGateの「ミラーポート機能(Mirror Port)」は、ネットワークトラフィックの監視・解析を目的とした非常に重要な機能です。
この機能は、トラフィックのコピーを別のインターフェースへ転送することで、IDS/IPS、パケットキャプチャ、トラフィック分析装置(例:WiresharkやSnortなど)に対してリアルタイムでネットワークの挙動を見せる役割を果たします。
以下に、FortiGateにおけるミラーポート機能の概要、構成方法、注意点、ユースケースなどを詳しく解説します。
ミラーポート(Port Mirroring)は、特定のインターフェースを通過するトラフィックをコピーして別のインターフェースに出力する機能です。
FortiGateでは、CLIから設定を行い、物理インターフェース(またはVLANインターフェース)上で動作します。
パッシブ監視の一種であり、フォレンジック、IDS(侵入検知)、ログ分析などの用途で使われます。
ミラーポート機能はGUIからは設定できないため、CLIを使用して設定します。
以下は典型的な設定例です。
config system interface
edit "mirror-interface"
set type mirror
set interface "port1"
set destination "port3"
next
end
設定項目 | 内容 |
---|---|
edit |
仮想インターフェース(ここでは"mirror-interface")の名前を指定 |
set type mirror |
このインターフェースがミラータイプであることを指定 |
set interface |
ミラーする元のポート(監視対象のポート) |
set destination |
ミラーされたトラフィックの出力先(トラフィックを受け取るモニター装置) |
ミラーポート機能の細部は、FortiOSのバージョンやハードウェアプラットフォームにより異なることがあります。
たとえば
状況によっては、以下のようなFortiGateの他機能でも目的を達成できる場合があります。
機能 | 用途 |
---|---|
diagnose sniffer packet |
CLIベースのパケットキャプチャ機能(Wiresharkのような詳細は不可) |
NetFlow / sFlow | トラフィックフローの統計を外部へ送信可能 |
FortiAnalyzer連携 | FortiGateのログやトラフィック統計を蓄積・可視化 |
使用場面 | ミラーポート活用の利点 |
---|---|
セキュリティイベント調査 | IDSやパケットキャプチャ装置と組み合わせて高度解析が可能 |
新システム導入前のトラフィック監視 | トラフィックの全体傾向を外部分析環境に渡せる |
ネットワーク遅延や障害の原因特定 | 問題の通信だけをミラーして逐一観察できる |
以上、FortiGateのミラーポート機能についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。