FortiGateが起動しない場合、原因はハードウェアの不具合、ファームウェアの破損、設定ミス、電源供給の問題など多岐に渡ります。
以下では、トラブルシューティングの手順を段階的に詳しく解説します。
症状 | 考えられる原因 |
---|---|
電源LEDが点灯しない | 電源ユニットや電源ケーブルの不良 |
起動中に止まる(ブートループ) | ファームウェア破損、設定ファイルの不整合 |
コンソール画面が表示されない | コンソールケーブル接続不良、ハードウェア障害 |
CLIにアクセスできるがGUIは動作しない | 設定ミス、ファームウェアのバグ |
システムが途中でフリーズする | メモリ不足、内部ストレージの障害 |
まずは基本的なチェックから始めます。
FortiGateの多くのモデルでは、RS232コンソールポートが搭載されています。
以下の手順でシリアル接続してログを確認します。
必要なもの
接続設定(デフォルト)
見るべき起動ログの例
Loading FortiOS...
Checksum OK
Decompressing... Done
Starting system initialization...
起動中にエラーで停止するようなら、以下のようなメッセージが出ている可能性があります。
Firmware image corrupted
Booting kernel failed
No boot device found
FortiGateには BIOSまたはBoot Menu に相当するモードがあります。
これを利用して、ファームウェアの再インストールや設定の初期化が可能です。
手順(コンソール経由)
G
キー(または表示されたキー)を押してブートメニューに入る[G]: Get firmware from TFTP server [F]: Format boot device [B]: Boot with backup firmware [Q]: Quit menu and continue to boot
対応策
これはFortiGateが起動に失敗する、またはファームウェアが破損している場合の基本的な復旧手順です。
準備
インストール手順(要ネットワーク設定)
.out
ファイルを転送・書き込み設定ファイルが破損している場合、設定を初期化することで起動できる場合があります。
方法1:コンソールから
exec factoryreset
方法2:ブートメニューから
重要:すべての設定が失われます。事前にバックアップがない場合は注意が必要です。
以下のような状況ならハードウェアの故障を疑いましょう。
対応
電源確認 → コンソール接続 → 起動ログ確認 → Bootメニュー確認 → TFTP再インストール → 初期化 → ハード故障判定
万が一の障害時に備えて、定期的に以下を外部に保存しましょう。
config backup
)これらがあると復旧のスピードが格段に上がります。
以上、FortiGateが起動しない場合の対処法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。