FortiGateのキャプティブポータル認証(Captive Portal Authentication)は、ネットワークに接続してくるユーザーに対して、ブラウザ経由での認証ページを表示させる仕組みです。
これは、特に無線LANやゲストネットワーク、BYOD環境などでユーザーの本人確認を行いたい場合に非常に有効です。
キャプティブポータルは、ユーザーがインターネットアクセスなどのネットワークリソースを利用する前に、Webブラウザ上で強制的にログインページ(認証画面)を表示する仕組みです。
FortiGateのキャプティブポータルでは、以下の認証方式が利用可能です。
認証方式 | 説明 |
---|---|
ローカルユーザー | FortiGateに直接登録したユーザー情報を使って認証 |
LDAP | Active Directoryなど外部ディレクトリサーバと連携して認証 |
RADIUS | RADIUSサーバを使った認証(大学や企業で広く使用) |
TACACS+ | より細かい制御が可能なAAAプロトコル |
SSO(Single Sign-On) | 一度のログインで複数のサービスを利用可能(AD連携など) |
User & Authentication > User Definition
config user local edit "testuser" set password "password123" next end
Policy & Objects > IPv4 Policy
で新しいポリシーを作成。
System > Replacement Messages > Authentication
注意点 | 解説 |
---|---|
HTTPSインターセプトとの競合 | HTTPSアクセスでは初期リダイレクトが難しいため、ポータルが表示されないことも。HTTPアクセスでキャプチャされやすくする |
モバイル端末の自動認証 | iOSやAndroidではCaptive Portal Detectionが働き、ログイン画面が自動で表示される場合がある |
DNS設定が不適切だと表示されない | DNSクエリが正常に機能していないと、キャプティブポータルにリダイレクトされないことがある |
SSL証明書の警告回避 | 独自ドメイン+証明書をFortiGateに導入することで、証明書警告を回避可能 |
FortiGateのキャプティブポータルは、手軽で視覚的なユーザー認証を提供するセキュリティ機能です。
適切に構成することで、ゲストや社外ユーザー、BYODデバイスを安全にネットワークへ参加させることが可能です。
設定はGUIベースでも容易に行えますが、複雑な連携(例:LDAP+SSOなど)を行う際にはCLIや外部サーバとの接続設定も理解しておくとよいでしょう。
以上、FortiGateのキャプティブポータル認証についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。