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FortiGateのキャプティブポータル認証について

FortiGateのキャプティブポータル認証(Captive Portal Authentication)は、ネットワークに接続してくるユーザーに対して、ブラウザ経由での認証ページを表示させる仕組みです。

これは、特に無線LANやゲストネットワーク、BYOD環境などでユーザーの本人確認を行いたい場合に非常に有効です。

キャプティブポータルとは

キャプティブポータルは、ユーザーがインターネットアクセスなどのネットワークリソースを利用する前に、Webブラウザ上で強制的にログインページ(認証画面)を表示する仕組みです。

  • スタバやホテルなどのWi-Fiスポットで、ブラウザを開くとログイン画面が出る、あれがまさにキャプティブポータルです。
  • FortiGateではこの機能をファイアウォール・ポリシーに組み込んで実現します。

FortiGateのキャプティブポータル認証の仕組み

  1. ユーザーがネットワークにアクセスしようとする
  2. ファイアウォールポリシーで認証が必要と判断される
  3. FortiGateが自動的にWebブラウザにリダイレクト(302)
  4. ログインページ(FortiGateの内蔵Webサーバ)を表示
  5. ユーザーがID・パスワードを入力
  6. 認証成功後に、設定されたアクセス権限でネットワーク利用が可能に

主な認証方式

FortiGateのキャプティブポータルでは、以下の認証方式が利用可能です。

認証方式 説明
ローカルユーザー FortiGateに直接登録したユーザー情報を使って認証
LDAP Active Directoryなど外部ディレクトリサーバと連携して認証
RADIUS RADIUSサーバを使った認証(大学や企業で広く使用)
TACACS+ より細かい制御が可能なAAAプロトコル
SSO(Single Sign-On) 一度のログインで複数のサービスを利用可能(AD連携など)

設定方法(概要)

ユーザーの作成

  • ローカルユーザーを作る場合
    • GUI: User & Authentication > User Definition
    • CLI: config user local edit "testuser" set password "password123" next end

ユーザーグループの作成

  • 認証に使うユーザーグループを作成し、ユーザーを追加。

ポリシーの作成

  • Policy & Objects > IPv4 Policy で新しいポリシーを作成。
    • ソースインターフェース:例)internal
    • デスティネーションインターフェース:例)wan1
    • 「認証を要求する」オプションを有効に
    • ユーザーグループを選択

キャプティブポータルの動作確認

  • クライアントPCからWebにアクセスしようとすると、ブラウザにログイン画面が表示されます。

応用機能

ポータルページのカスタマイズ

  • FortiGateの標準ログインページはカスタマイズ可能。
  • ロゴ、背景画像、テキスト、利用規約リンクなどを変更可能。
  • GUI: System > Replacement Messages > Authentication

セッション制御

  • 一度ログインしたユーザーに対して、タイムアウト時間(Idle Timeout)最大セッション時間(Hard Timeout)の設定も可能。

バイパス例外設定

  • プリンタや監視カメラなど、認証させたくない機器にはIPアドレスで例外設定を行うこともできます。

注意点

注意点 解説
HTTPSインターセプトとの競合 HTTPSアクセスでは初期リダイレクトが難しいため、ポータルが表示されないことも。HTTPアクセスでキャプチャされやすくする
モバイル端末の自動認証 iOSやAndroidではCaptive Portal Detectionが働き、ログイン画面が自動で表示される場合がある
DNS設定が不適切だと表示されない DNSクエリが正常に機能していないと、キャプティブポータルにリダイレクトされないことがある
SSL証明書の警告回避 独自ドメイン+証明書をFortiGateに導入することで、証明書警告を回避可能

活用シーン

  • ゲストWi-Fiへのログイン制御
  • BYOD環境のユーザー認証
  • オフィスネットワークでの部門別アクセス制御
  • 社外ユーザーへの一時的なアクセス許可

まとめ

FortiGateのキャプティブポータルは、手軽で視覚的なユーザー認証を提供するセキュリティ機能です。

適切に構成することで、ゲストや社外ユーザー、BYODデバイスを安全にネットワークへ参加させることが可能です。

設定はGUIベースでも容易に行えますが、複雑な連携(例:LDAP+SSOなど)を行う際にはCLIや外部サーバとの接続設定も理解しておくとよいでしょう。

以上、FortiGateのキャプティブポータル認証についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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