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プロキシサーバーのエラーの原因と対処法について

プロキシサーバーのエラーとは、パソコンやスマートフォンなどの端末からWebサイトやWebサービスへアクセスする際に、途中で経由するプロキシサーバーとの通信に問題が起きている状態を指します。

通常、Webサイトへアクセスするときは、端末から目的のWebサーバーへ直接通信します。

しかし、企業や学校、公共機関などでは、セキュリティ管理やアクセス制限、通信ログの取得などを目的として、通信をいったんプロキシサーバーに通すことがあります。

この場合、通信は「ユーザーの端末」「プロキシサーバー」「Webサイト・Webサービス」という順番で行われます。

そのため、プロキシサーバーのエラーが出た場合、原因はWebサイト側だけとは限りません。

端末の設定、プロキシサーバーの認証、DNS、SSL証明書、VPN、ファイアウォール、接続先サーバーなど、さまざまな要因が関係します。

プロキシサーバーのエラーを解決するには、まず「どこで通信が止まっているのか」を切り分けることが重要です。

プロキシサーバーの役割

プロキシサーバーは、ユーザーの端末とインターネットの間に入り、通信を代理で行うサーバーです。

「プロキシ」には「代理」という意味があります。

つまりプロキシサーバーは、ユーザーの代わりに外部サイトへアクセスする仕組みです。

たとえば、社内PCからWebサイトへアクセスするとき、直接インターネットへ接続するのではなく、会社のプロキシサーバーを経由して通信するケースがあります。

プロキシサーバーが使われる主な目的

プロキシサーバーは、主に以下のような目的で利用されます。

目的 内容
セキュリティ強化 不正サイトや危険なサイトへのアクセスを制限する
アクセス制限 業務に不要なサイトや禁止サイトへの接続を制御する
通信ログの取得 誰が、いつ、どのサイトへアクセスしたかを記録する
キャッシュ よく使うデータを保存し、表示速度を改善する
IPアドレスの代理化 利用者の端末ではなく、プロキシサーバーのIPで外部へ接続する
マルウェア対策 危険な通信や不審なサイトへのアクセスを防ぐ
通信管理 特定のサービスやAPIへの通信を管理する

企業環境では、セキュリティ対策の一環としてプロキシサーバーが導入されていることが多くあります。

そのため、利用者が意識していなくても、普段のWeb通信がプロキシサーバーを経由している場合があります。

よくあるプロキシサーバーのエラー表示

プロキシ関連のトラブルでは、ブラウザやアプリにさまざまなエラーが表示されます。

ただし、すべてが同じ種類のエラーではありません。

HTTPステータスコード、ブラウザ独自のエラー表示、DNS関連のエラー、アプリ固有のエラーなどがあります。

HTTPステータスコードの例

HTTPステータスコードは、サーバーから返される応答コードです。

エラーコード 意味
407 Proxy Authentication Required プロキシ認証が必要、または認証に失敗している
502 Bad Gateway プロキシやゲートウェイが上流サーバーから正常な応答を受け取れなかった
503 Service Unavailable サーバーが一時的にリクエストを処理できない
504 Gateway Timeout 上流サーバーから時間内に応答が返ってこなかった

これらのエラーは、プロキシサーバー、リバースプロキシ、ロードバランサー、CDN、Webサーバーなどが返すことがあります。

たとえば、502や504が表示された場合でも、必ずしもユーザー側のプロキシ設定が間違っているとは限りません。

Webサイト側のサーバー、CDN、WAF、ロードバランサーなどで問題が起きている可能性もあります。

ブラウザ独自のエラー表示の例

ChromeやEdgeなどのブラウザでは、HTTPステータスコードとは別に、ブラウザ独自のエラーメッセージが表示されることがあります。

エラー表示 主な意味
ERR_PROXY_CONNECTION_FAILED プロキシサーバーに接続できない
ERR_TUNNEL_CONNECTION_FAILED HTTPS通信のトンネル接続に失敗している
The proxy server is refusing connections プロキシサーバーが接続を拒否している
プロキシサーバーに接続できません 端末からプロキシへ到達できていない

これらは、プロキシ設定の誤り、プロキシサーバーの停止、VPN未接続、ファイアウォールによる遮断などで発生します。

DNS関連のエラー表示の例

DNSは、ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みです。

DNSに問題があると、プロキシ環境でも通信エラーが発生することがあります。

エラー表示 主な意味
DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIG DNS設定や名前解決に問題がある
DNS_PROBE_FINISHED_NXDOMAIN ドメイン名を解決できない
name resolution failed 名前解決に失敗している

DNSエラーはプロキシ固有のエラーではありません。

しかし、プロキシサーバー名を解決できない場合や、プロキシサーバー側で接続先ドメインを解決できない場合には、プロキシ関連のトラブルとして表面化することがあります。

プロキシサーバーエラーの主な原因

プロキシサーバーのエラーには、いくつかの代表的な原因があります。

原因を正しく把握するには、「端末側の問題なのか」「プロキシサーバー側の問題なのか」「接続先サイト側の問題なのか」を分けて考えることが大切です。

プロキシ設定が間違っている

もっとも多い原因のひとつが、端末側のプロキシ設定ミスです。

プロキシサーバーを利用する場合、端末やブラウザ、アプリには、プロキシサーバーのアドレスやポート番号を設定する必要があります。

この設定が間違っていると、プロキシサーバーに接続できません。

よくある設定ミス

プロキシ設定では、次のようなミスがよくあります。

設定ミス 内容
アドレスの誤り プロキシサーバーのURLやIPアドレスが間違っている
ポート番号の誤り 指定すべきポート番号が違っている
不要なプロキシ設定 家庭用PCなどで不要なプロキシが有効になっている
自動構成スクリプトの誤り PACファイルのURLが間違っている
VPNとの不一致 VPN接続時だけ必要な設定になっている
古い設定の残存 以前の会社や学校の設定が残っている
拡張機能の影響 ブラウザ拡張機能がプロキシ設定を変更している

プロキシの設定では、サーバーのアドレスだけでなく、ポート番号も重要です。

アドレスが正しくても、ポート番号が間違っているだけで接続できないことがあります。

対処法

まずは、OSやブラウザのプロキシ設定を確認します。

家庭用PCで特別な理由がない場合、手動プロキシ設定は不要なことが多いです。

意図せずプロキシが有効になっている場合は、オフにすると改善する可能性があります。

一方、会社や学校のネットワークでは、プロキシ設定が必要な場合があります。

その場合は、勝手にオフにするのではなく、管理者から指定されたアドレス、ポート番号、自動構成スクリプトのURLが正しいか確認しましょう。

また、ブラウザ拡張機能やVPNアプリ、セキュリティソフトがプロキシ設定を変更している場合もあります。

最近インストールしたアプリや拡張機能がある場合は、それらの影響も確認するとよいでしょう。

プロキシサーバーが停止している

端末側の設定が正しくても、プロキシサーバー自体が停止していれば通信はできません。

企業や学校のネットワークでは、すべてのWeb通信がプロキシサーバーを経由するように設定されていることがあります。

この場合、プロキシサーバーに障害が発生すると、多くのユーザーが一斉にWebサイトへアクセスできなくなります。

主な原因

プロキシサーバーが利用できなくなる原因には、次のようなものがあります。

原因 内容
サーバー障害 プロキシサーバー自体が停止している
メンテナンス 管理者側で作業中のため一時的に利用できない
プロキシソフトウェアの停止 Squid、Nginx、Apacheなどのサービスが停止している
ネットワーク機器の障害 ルーターやスイッチなどに問題がある
クラウド環境の停止 プロキシ用のクラウドインスタンスが停止している
ロードバランサーの不具合 複数台構成の振り分けに問題がある
上位回線の障害 インターネット接続や上位ネットワークに問題がある

対処法

プロキシサーバー側の問題かどうかを判断するには、発生範囲を確認します。

自分の端末だけでなく、同じネットワークを使っている他の端末でも同じエラーが出ている場合は、プロキシサーバー側の障害である可能性が高くなります。

確認すべきポイントは以下です。

確認項目 判断のポイント
他のWebサイトにもアクセスできないか すべてのサイトで失敗するならプロキシ全体の問題が疑われる
他の端末でも発生しているか 複数端末で発生するならサーバー側やネットワーク側の可能性が高い
スマホのテザリングでは接続できるか 別回線で正常なら元のネットワーク側の問題が疑われる
VPNを切断・再接続すると改善するか VPN経由のプロキシ設定や経路に問題がある可能性がある
社内障害情報が出ていないか 管理者側で障害やメンテナンスが発生している可能性がある

利用者側で対応できない場合は、情報システム部門やネットワーク管理者に確認する必要があります。

ネットワーク接続が不安定になっている

プロキシサーバーのエラーに見えても、実際にはネットワーク接続そのものが不安定なケースもあります。

端末からプロキシサーバーへ到達するまでの経路に問題があると、ブラウザでは「プロキシに接続できない」と表示されることがあります。

主な原因

ネットワーク関連では、以下のような原因が考えられます。

原因 内容
Wi-Fiの不安定 電波が弱い、接続が途切れる、混雑している
ルーターの不調 家庭用ルーターや社内ルーターが一時的に不安定になっている
社内LANの障害 有線LANや社内ネットワーク機器に問題がある
VPNの不安定 VPN接続が切れている、または認証に失敗している
モバイル回線の不安定 電波が弱く通信が安定しない
DNSサーバーへの接続不良 名前解決ができない
ファイアウォールの遮断 プロキシサーバーへの通信がブロックされている
経路障害 プロキシサーバーへ到達するまでの通信経路に問題がある

対処法

まずは、ネットワークの基本的な確認を行います。

対処法 内容
Wi-Fiを再接続する 一度切断して再接続する
ルーターを再起動する 家庭用ルーターや小規模環境では有効な場合がある
有線LANに切り替える Wi-Fi由来の不安定さを切り分けられる
VPNを再接続する VPN経由のプロキシ接続に問題がある場合に有効
別回線で試す スマホのテザリングなどでネットワーク依存か確認する
他サイトへアクセスする 特定サイトだけの問題か、全体の問題かを判断する

ネットワーク確認では、コマンドによる疎通確認を行うこともあります。

ただし、企業や学校のネットワークでは、一部の通信確認がブロックされている場合があります。

そのため、単一の確認方法だけで判断するのではなく、ブラウザでのアクセス、別回線での確認、他端末での確認などを組み合わせることが大切です。

プロキシ認証に失敗している

企業や学校のプロキシサーバーでは、利用時にユーザー認証が必要な場合があります。

この認証に失敗すると、「407 Proxy Authentication Required」などのエラーが表示されます。

407は、プロキシサーバーが要求する有効な認証情報が不足している、または認証に失敗している状態です。

単にパスワードを間違えた場合だけでなく、認証方式の不一致や古い資格情報が原因になることもあります。

主な原因

プロキシ認証エラーの主な原因は以下です。

原因 内容
ユーザー名の誤り 入力したIDが間違っている
パスワードの誤り 入力したパスワードが間違っている
古い認証情報 パスワード変更前の情報が保存されている
アカウントロック 認証失敗が続き、アカウントがロックされている
認証方式の不一致 アプリやブラウザがプロキシの認証方式に対応していない
ドメイン認証の失敗 社内ドメインやSSOとの連携に問題がある
VPN未接続 社内認証サーバーへ到達できない
認証サーバー障害 LDAPやActive Directoryなどに問題がある

特に、社内アカウントのパスワードを変更した直後は、ブラウザやOSに古い認証情報が保存されていて、認証エラーが発生することがあります。

対処法

プロキシ認証エラーが出た場合は、以下を確認します。

対処法 内容
ID・パスワードを再入力する 入力ミスや大文字・小文字を確認する
保存済み認証情報を削除する 古いパスワードが残っている場合に有効
ブラウザを再起動する 認証状態をリセットできることがある
OSを再起動する 認証情報やネットワーク状態をリセットできる
アカウント状態を確認する ロックや期限切れがないか確認する
VPNに接続する 社内環境への接続が必要な場合に確認する
管理者に確認する 権限や認証サーバーの状態を確認してもらう

Windowsでは、「資格情報マネージャー」に古い認証情報が残っていることがあります。

パスワード変更後にエラーが出る場合は、保存済みの資格情報を削除して再入力すると改善することがあります。

DNSに問題がある

DNSは、ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みです。

たとえば、ブラウザでWebサイトのURLを入力すると、コンピューターは内部的にそのドメイン名をIPアドレスへ変換して接続します。

この名前解決がうまくいかないと、プロキシ経由の通信も失敗することがあります。

プロキシ環境で起きるDNSトラブル

プロキシ環境では、DNSの問題を次の2つに分けて考える必要があります。

DNSトラブルの場所 起きること
クライアント側 プロキシサーバー名を解決できず、プロキシに接続できない
プロキシサーバー側 接続先サイトのドメインを解決できず、外部サイトへ接続できない

たとえば、端末側でプロキシサーバー名を解決できなければ、プロキシサーバーへ接続できません。

一方、端末からプロキシへ接続できていても、プロキシサーバー側で接続先サイトのドメインを解決できなければ、特定サイトへのアクセスに失敗します。

主な原因

DNS関連の原因としては、以下が考えられます。

原因 内容
DNSサーバーの障害 名前解決に使うDNSサーバーが応答していない
社内DNSの不具合 社内ネットワーク内の名前解決に失敗している
VPN接続時のDNS設定ミス VPN接続後に正しいDNSを参照できていない
DNSキャッシュの問題 古い情報が残っている
プロキシ名の解決失敗 プロキシサーバーのホスト名を解決できない
PACファイル関連の名前解決失敗 自動構成スクリプトの取得先を解決できない
プロキシサーバー側のDNS不調 プロキシから外部サイトの名前解決ができない

対処法

DNSの問題が疑われる場合は、以下を確認します。

対処法 内容
DNSキャッシュを削除する 古い名前解決情報をリセットする
VPNを再接続する VPN経由のDNS設定を更新する
別ネットワークで試す DNS設定がネットワーク依存か確認する
プロキシサーバー名を確認する プロキシのホスト名が正しいか確認する
管理者に確認する 社内DNSやプロキシ側DNSの状態を確認してもらう

DNSトラブルは、端末側だけでなくプロキシサーバー側でも発生します。

利用者の端末では問題がなくても、プロキシサーバー側のDNS設定に問題があると、外部サイトへ接続できないことがあります。

SSL証明書に問題がある

HTTPSサイトへアクセスする場合、SSL証明書の問題によってプロキシエラーが発生することがあります。

特に企業ネットワークでは、セキュリティ監査のためにSSLインスペクションが使われることがあります。

SSLインスペクションとは、暗号化されたHTTPS通信を企業のセキュリティ製品が検査する仕組みです。

この仕組みが有効な環境では、端末に社内のルート証明書が正しくインストールされていないと、証明書エラーが表示されることがあります。

注意すべきポイント

すべてのプロキシがHTTPS通信の中身を検査しているわけではありません。

通常のHTTPSプロキシでは、暗号化された通信をそのまま中継するだけのケースもあります。

一方、SSLインスペクションが有効な環境では、プロキシやセキュリティ製品が通信内容を検査するため、社内ルート証明書の設定が重要になります。

よくあるエラー表示

SSL証明書に関係するエラーには、以下のようなものがあります。

エラー表示 主な意味
ERR_TUNNEL_CONNECTION_FAILED HTTPS通信のトンネル接続に失敗している
ERR_CERT_AUTHORITY_INVALID 証明書の発行元を信頼できない
SSL certificate problem SSL証明書に問題がある
unable to get local issuer certificate 証明書の発行元を確認できない

主な原因

SSL証明書関連の原因としては、以下が考えられます。

原因 内容
社内ルート証明書が入っていない SSLインスペクション環境で証明書を信頼できない
証明書の期限切れ 証明書が有効期限を過ぎている
HTTPS中継の不具合 プロキシがHTTPS通信を正しく中継できていない
証明書ストアの違い ブラウザやアプリが独自の証明書管理を使っている
セキュリティソフトの影響 Web保護機能が通信を検査している
接続先サイトの証明書不備 Webサイト側の証明書に問題がある
日付・時刻のずれ 端末の日時がずれて証明書検証に失敗している

対処法

SSL証明書エラーが出る場合は、以下を確認します。

対処法 内容
社内証明書を確認する 会社指定のルート証明書が端末に入っているか確認する
OSの日付と時刻を確認する 日時のずれがあると証明書エラーになることがある
ブラウザやOSを更新する 古い環境では証明書検証に失敗することがある
セキュリティソフトを確認する Web保護機能が影響していないか確認する
別ネットワークで試す 社内ネットワーク特有の問題か切り分ける
管理者に確認する SSLインスペクション対象か確認する

開発環境では、Git、npm、pip、curlなどのツールで証明書エラーが起きることもあります。

その場合、証明書検証を無効化するのではなく、社内CA証明書を正しく設定することが基本です。

ファイアウォールやセキュリティソフトが通信をブロックしている

ファイアウォールやセキュリティソフトが、プロキシサーバーへの通信や、プロキシサーバーから外部サイトへの通信をブロックしている場合もあります。

企業環境では、UTM、EDR、WAF、クラウドセキュリティ製品などが通信を制御していることがあります。

主な原因

通信ブロックの原因には、以下があります。

原因 内容
OS標準ファイアウォール Windows Defender ファイアウォールなどが通信を制限している
セキュリティソフト Web保護機能や通信監視機能が影響している
UTM 企業の統合脅威管理製品が通信をブロックしている
EDR 端末保護製品が不審な通信として制御している
ルーターの制限 ネットワーク機器側で特定通信を制限している
クラウドセキュリティ製品 ポリシーにより特定サイトへの接続を制限している
特定ポートの遮断 プロキシで使うポートが許可されていない
特定ドメインのブロック 接続先サイトが社内ポリシーで禁止されている
WAFによる遮断 Webアプリケーション防御機能がアクセスをブロックしている

対処法

まずは、どの通信がブロックされているかを確認します。

確認項目 内容
特定サイトだけか 一部サイトだけならポリシーやWAFの影響が疑われる
すべてのサイトか 全体的に失敗するならプロキシやネットワークの問題が疑われる
別回線では接続できるか 社内ネットワーク特有の制限か確認できる
セキュリティログ セキュリティソフトやUTMの検知履歴を確認する
ポート許可 プロキシのアドレスとポートが許可されているか確認する
社内ポリシー 対象サイトがブロック対象になっていないか確認する

企業端末では、セキュリティソフトやファイアウォールを自己判断で無効化するのは避けるべきです。

社内ルールに違反する可能性があるため、必要に応じて管理者に確認しましょう。

プロキシサーバーが高負荷になっている

プロキシサーバーに大量のアクセスが集中している場合、応答が遅くなったり、タイムアウトしたりすることがあります。

この場合、502、503、504などのエラーが表示されやすくなります。

主な原因

プロキシサーバーが高負荷になる原因には、以下があります。

原因 内容
同時接続数の増加 多くのユーザーが一斉にアクセスしている
CPU使用率の上昇 プロキシ処理にサーバー性能が追いついていない
メモリ不足 接続処理やキャッシュ処理に必要なメモリが不足している
ディスク容量不足 ログやキャッシュで容量が圧迫されている
ログ出力の肥大化 大量のログにより処理や保存に負荷がかかっている
キャッシュ容量不足 キャッシュ機能がうまく働かない
上位回線の混雑 インターネット回線や上位ネットワークが混雑している
外部サイトの応答遅延 接続先サイト側の応答が遅い
ロードバランサーの問題 通信の振り分けが偏っている

対処法

利用者側では、時間を置いて再試行することが基本です。

管理者側では、以下を確認します。

確認項目 内容
CPU使用率 サーバー処理能力に余裕があるか確認する
メモリ使用量 メモリ不足が起きていないか確認する
ディスク容量 ログやキャッシュで容量不足になっていないか確認する
同時接続数 接続数が上限に達していないか確認する
アクセスログ 特定ユーザーや特定サイトへのアクセス集中がないか確認する
エラーログ 502、503、504などの原因を確認する
キャッシュ使用量 キャッシュ領域が適切か確認する
上位回線 ネットワーク帯域が不足していないか確認する
ロードバランサー 各サーバーへ適切に振り分けられているか確認する

プロキシサーバーを複数台構成にしている場合は、一部のサーバーだけ高負荷になっていないかも確認が必要です。

接続先Webサイト側に問題がある

プロキシサーバーのエラーに見えても、実際には接続先のWebサイトやWebサービス側に問題がある場合もあります。

プロキシサーバーが目的のWebサイトへ接続しようとしても、接続先から正常な応答が返ってこなければ、502や504などのエラーが発生することがあります。

主な原因

接続先サイト側の原因には、以下があります。

原因 内容
Webサーバー停止 接続先のサーバーが停止している
Webサーバー高負荷 アクセス集中などで応答が遅くなっている
CDN障害 コンテンツ配信ネットワーク側で問題が起きている
APIサーバー障害 外部APIやバックエンドAPIが応答していない
プロキシからのアクセス拒否 接続先がプロキシ経由のアクセスを拒否している
IPブロック 接続元IPが拒否されている
SSL証明書の問題 接続先サイトの証明書に問題がある
WAFの遮断 Webアプリケーション防御機能がアクセスをブロックしている

対処法

特定サイトだけでエラーが出る場合は、以下を確認します。

対処法 内容
他のWebサイトを確認する 特定サイトだけの問題か判断する
別ネットワークで試す 社内プロキシ経由だけで起きるか確認する
スマホ回線で確認する 一般回線ではアクセスできるか確認する
障害情報を確認する 接続先サービスの障害やメンテナンスを確認する
時間を置いて再試行する 一時的な高負荷や障害であれば改善することがある
社内ブロックを確認する 対象サイトが社内ポリシーで制限されていないか確認する

特定サイトだけエラーが出る場合は、プロキシ全体の障害ではなく、そのサイトとの通信だけに問題がある可能性が高くなります。

エラーコード別の原因と対処法

プロキシ関連のエラーは、表示されるコードやメッセージによって原因の傾向が異なります。

ここでは、代表的なエラーごとに原因と対処法を整理します。

407 Proxy Authentication Required

407は、プロキシサーバーが認証を求めているにもかかわらず、有効な認証情報が送信されていない、または認証に失敗している状態です。

主な原因

原因 内容
ID・パスワードの誤り 認証情報が正しくない
認証情報の未送信 ブラウザやアプリが認証情報を送れていない
古い認証情報 パスワード変更前の情報が保存されている
アカウントロック 認証失敗などによりアカウントがロックされている
認証方式の不一致 アプリがプロキシ認証方式に対応していない
認証サーバーの問題 Active DirectoryやLDAPなどに障害がある
VPN未接続 社内認証環境へ到達できない

対処法

対処法 内容
認証情報を再入力する 入力ミスやパスワード変更を確認する
保存済み資格情報を削除する 古い認証情報を消して再入力する
ブラウザやアプリを再起動する 認証状態をリセットする
OSを再起動する 保存された接続状態をリセットする
アカウント状態を確認する ロックや期限切れがないか確認する
VPN接続を確認する 社内認証が必要な場合はVPNに接続する
管理者に確認する 権限や認証サーバーの状態を確認する

502 Bad Gateway

502は、プロキシやゲートウェイとして動作するサーバーが、上流サーバーから正常な応答を受け取れなかった状態です。

「接続先サーバーの障害」と説明されることもありますが、実際には上流プロキシ、バックエンドアプリ、ロードバランサー、SSL設定、DNSなどが原因になることもあります。

主な原因

原因 内容
上流サーバーの障害 接続先やバックエンドが正常に応答していない
アプリケーション異常 バックエンドアプリがエラーを起こしている
上位プロキシの障害 さらに上流のプロキシに問題がある
SSL通信の失敗 証明書やTLS設定に問題がある
DNS不調 上流サーバー名を解決できない
ロードバランサー設定ミス 正常なサーバーに振り分けられていない
サーバープロセス停止 アプリケーションサーバーが落ちている

対処法

対処法 内容
ページを再読み込みする 一時的なエラーなら改善することがある
時間を置いて再試行する 上流サーバーの復旧を待つ
他サイトを確認する 特定サイトだけの問題か判断する
別ネットワークで試す 社内経由だけで発生するか確認する
DNSを確認する 名前解決の問題がないか確認する
管理者側でログを確認する プロキシや上流サーバーのエラーログを確認する

503 Service Unavailable

503は、リクエストを受けたサーバーが一時的に処理できない状態を示します。

プロキシサーバー、リバースプロキシ、Webサーバー、バックエンドアプリケーションなど、どの層が503を返しているかは構成によって異なります。

主な原因

原因 内容
サーバーメンテナンス 作業中のため一時的に利用できない
サーバー高負荷 アクセス集中などで処理できない
プロキシサービス停止 プロキシのサービスやプロセスが停止している
同時接続数上限 接続数が上限に達している
バックエンド停止 裏側のアプリケーションサーバーが停止している
ヘルスチェック失敗 ロードバランサー配下に正常なサーバーがない

対処法

対処法 内容
時間を置いて再試行する 一時的な高負荷やメンテナンスなら改善する
障害情報を確認する サービス側の障害やメンテナンスを確認する
サーバー負荷を確認する 管理者側でCPUやメモリを確認する
サービス状態を確認する プロキシやバックエンドが動作しているか確認する
ヘルスチェックを確認する ロードバランサーの監視状態を確認する

504 Gateway Timeout

504は、プロキシやゲートウェイが上流サーバーから時間内に応答を得られなかった状態です。

502が「正常な応答を受け取れなかった」状態であるのに対し、504は「時間内に応答が返ってこなかった」状態です。

主な原因

原因 内容
接続先サーバーの応答遅延 WebサーバーやAPIの処理が遅い
API処理の長時間化 外部APIやバックエンド処理に時間がかかっている
ネットワーク遅延 通信経路が混雑している
タイムアウト設定 プロキシ側の待機時間が短い
上位回線の混雑 ネットワーク帯域が不足している
DNS応答遅延 名前解決に時間がかかっている
アプリケーション処理の詰まり データベースや内部処理が遅れている

対処法

対処法 内容
ページを再読み込みする 一時的な遅延なら改善することがある
時間を置いて試す 高負荷が解消されるのを待つ
別回線で試す ネットワーク依存か確認する
タイムアウト設定を確認する 管理者側で設定値を見直す
サーバー処理時間を確認する バックエンドやAPIの処理時間を確認する
データベース負荷を確認する DB処理が詰まっていないか確認する

ERR_PROXY_CONNECTION_FAILED

ERR_PROXY_CONNECTION_FAILEDは、ブラウザがプロキシサーバーへ接続できなかったときに表示されるエラーです。

主な原因

原因 内容
プロキシアドレスの誤り 設定されたサーバー名やIPが間違っている
ポート番号の誤り 指定ポートが違っている
プロキシサーバー停止 サーバーやサービスが動作していない
ネットワーク遮断 プロキシまでの経路に問題がある
VPN未接続 社内プロキシに到達できない
ファイアウォール 通信がブロックされている
不要なプロキシ設定 使わないプロキシが有効になっている

対処法

対処法 内容
プロキシ設定を見直す アドレスやポート番号を確認する
不要なプロキシをオフにする 家庭用PCなどでは不要な設定を無効化する
VPNを再接続する VPN経由の接続が必要な場合に確認する
別ネットワークで試す ネットワーク依存か確認する
ブラウザ拡張機能を確認する 拡張機能がプロキシを変更していないか確認する
管理者に確認する プロキシサーバーの稼働状況を確認してもらう

ERR_TUNNEL_CONNECTION_FAILED

ERR_TUNNEL_CONNECTION_FAILEDは、HTTPS通信で使われるトンネル接続に失敗している状態です。

HTTPS通信では、プロキシが暗号化通信の経路を作ることがあります。

この処理が失敗すると、トンネル接続エラーが発生します。

主な原因

原因 内容
HTTPS中継の制限 プロキシがHTTPS通信を許可していない
SSLインスペクションの問題 通信検査の処理に問題がある
社内証明書の不足 端末が社内証明書を信頼できない
ファイアウォール制限 HTTPS通信が制限されている
対象サイトのブロック 社内ポリシーで接続先が禁止されている
プロキシ設定の不備 HTTPS中継設定に問題がある

対処法

対処法 内容
社内証明書を確認する 必要な証明書が入っているか確認する
対象サイトの制限を確認する 社内でブロック対象になっていないか確認する
ブラウザやOSを更新する 古い環境による証明書エラーを避ける
VPNやプロキシ設定を見直す 正しい接続経路になっているか確認する
管理者に確認する HTTPS中継設定やSSLインスペクションを確認してもらう

Windowsでプロキシエラーが出る場合の確認方法

Windowsでは、OS側にプロキシ設定があります。

ChromeやEdgeなど多くのブラウザは、通常このOS側のプロキシ設定を利用します。

プロキシ設定を確認する

Windowsでは、「設定」「ネットワークとインターネット」「プロキシ」の順に進むと、プロキシ設定を確認できます。

確認すべき項目は以下です。

項目 確認内容
設定を自動的に検出する 自動検出が必要な環境か確認する
セットアップスクリプトを使う 自動構成スクリプトのURLが正しいか確認する
プロキシサーバーを使う 手動プロキシのアドレスとポートを確認する

家庭用PCで手動プロキシを使う必要がない場合は、「プロキシサーバーを使う」がオンになっていないか確認します。

会社や学校のPCでは、管理者がプロキシ設定を固定している場合があります。

その場合は、自己判断で設定を変更せず、管理者に確認しましょう。

DNSキャッシュを削除する

DNS関連の問題が疑われる場合は、DNSキャッシュを削除すると改善することがあります。

ただし、企業端末では管理者権限が必要な場合もあります。

また、DNSキャッシュの削除だけで根本原因が解決するわけではないため、再発する場合はDNS設定やネットワーク構成の確認が必要です。

ネットワーク設定をリセットする

Windowsでは、ネットワーク設定をリセットすることで改善する場合があります。

ただし、企業端末ではネットワーク設定が管理されている場合があります。

自己判断でリセットすると、社内ネットワークやVPNに接続できなくなる可能性もあるため、実行前に管理者へ確認した方が安全です。

Macでプロキシエラーが出る場合の確認方法

Macでも、ネットワークごとにプロキシ設定を確認できます。

プロキシ設定を確認する

Macでは、「システム設定」「ネットワーク」「使用中の接続」「詳細」「プロキシ」の順に進むと、プロキシ設定を確認できます。

確認すべき項目は以下です。

項目 確認内容
Webプロキシ HTTP通信で使うプロキシ設定を確認する
保護されたWebプロキシ HTTPS通信で使うプロキシ設定を確認する
自動プロキシ構成 PACファイルのURLが正しいか確認する
自動プロキシ検出 自動検出が必要な環境か確認する
SOCKSプロキシ 不要なSOCKS設定が入っていないか確認する

不要な手動プロキシや自動プロキシ構成が有効になっていないか確認しましょう。

DNSキャッシュを削除する

Macでも、DNSキャッシュを削除することで名前解決の問題が改善する場合があります。

ただし、OSのバージョンによって手順が変わることがあります。

操作に不安がある場合や、会社支給のMacを使っている場合は、管理者に確認してから対応するのが安全です。

VPNやセキュリティアプリを確認する

Macでは、VPNアプリ、MDM、セキュリティソフト、フィルタリングアプリなどがプロキシ設定を変更している場合があります。

特定のWi-Fiだけでエラーが起きる場合は、そのネットワークに設定されているプロキシ情報を確認しましょう。

スマートフォンでプロキシエラーが出る場合の確認方法

スマートフォンでも、Wi-Fiごとにプロキシ設定が入っている場合があります。

家庭のWi-Fiで突然プロキシエラーが出る場合、意図しないプロキシ設定が有効になっている可能性があります。

iPhoneの場合

iPhoneでは、「設定」「Wi-Fi」「接続中のWi-Fiの情報マーク」「プロキシを構成」の順に進むと、プロキシ設定を確認できます。

通常の家庭用Wi-Fiでは、「オフ」になっていることが多いです。

会社や学校のWi-Fiでは、手動設定や自動構成が必要な場合があります。

接続先のネットワークによって適切な設定が異なるため、指定された内容と一致しているか確認しましょう。

Androidの場合

Androidでは、機種によって表示が異なりますが、一般的には「設定」「ネットワークとインターネット」「Wi-Fi」「接続中のWi-Fi」「詳細設定」「プロキシ」のような流れで確認できます。

手動プロキシが不要な環境で有効になっている場合は、オフにして改善するか確認します。

ただし、会社や学校のWi-Fiではプロキシ設定が必要な場合もあるため、利用環境に応じて判断しましょう。

ブラウザ別の確認ポイント

プロキシエラーは、ブラウザごとの設定が原因で発生することもあります。

同じ端末でも、Chromeではエラーが出るのにFirefoxでは問題ない、またはその逆のケースがあります。

その場合は、ブラウザ固有の設定や拡張機能を確認する必要があります。

Chrome・Edgeの場合

ChromeやEdgeは、通常OSのプロキシ設定を使用します。

ただし、次のような例外があります。

例外 内容
拡張機能 プロキシ切り替え系の拡張機能が設定を変更している
企業管理ポリシー 管理者がブラウザのプロキシ設定を固定している
起動オプション 特定の起動設定でプロキシが指定されている
VPNアプリ VPN接続時にプロキシ設定が変更される
セキュリティソフト Web保護機能が通信経路に影響している

ChromeやEdgeでエラーが出る場合は、OSのプロキシ設定に加えて、拡張機能や企業ポリシーの影響も確認しましょう。

Firefoxの場合

Firefoxは、OSとは別に独自のプロキシ設定を持てます。

Firefoxのネットワーク設定では、プロキシを使わない、システム設定を使う、手動で設定する、自動構成スクリプトを使うといった選択ができます。

Firefoxだけでプロキシエラーが出る場合は、Firefox独自の接続設定が原因である可能性があります。

特に、以前使っていた手動プロキシ設定や、自動プロキシ設定スクリプトのURLが残っていると、現在のネットワークで接続できなくなることがあります。

PACファイルやWPADが原因になる場合

企業ネットワークでは、プロキシ設定を手動で入力するのではなく、PACファイルやWPADによって自動設定している場合があります。

PACファイルとは、アクセス先URLやドメインに応じて、どのプロキシを使うか、または直接接続するかを判定する設定ファイルです。

WPADは、端末が自動的にプロキシ設定を検出する仕組みです。

PACファイルの問題で起きる症状

PACファイルに問題があると、次のような症状が出ます。

症状 考えられる原因
特定サイトだけ接続できない PACファイルの条件分岐が誤っている
社内サイトに接続できない 本来直接接続すべきサイトがプロキシ経由になっている
外部サイトに接続できない 本来プロキシ経由にすべき通信が直接接続になっている
通信が不安定 PACファイルを取得できていない
VPN接続時だけエラーが出る VPN時のネットワーク条件とPAC設定が合っていない
自宅ではエラーになる 社内ネットワーク前提の設定が残っている

対処法

PACファイルやWPADが疑われる場合は、以下を確認します。

対処法 内容
自動構成スクリプトのURLを確認する 管理者指定のURLと一致しているか確認する
PACファイルにアクセスできるか確認する 設定ファイル自体を取得できるか確認する
VPN接続時と未接続時で比較する VPNの有無で挙動が変わるか確認する
指定ネットワークに接続する 社内ネットワークでのみ使える設定ではないか確認する
管理者に確認する PACファイルの更新や不具合を確認してもらう

企業環境では、PACファイルの内容を利用者が直接変更できないことも多いため、必要に応じて管理者に確認しましょう。

開発環境でよくあるプロキシエラー

Web制作やシステム開発では、ブラウザでは問題なくアクセスできても、CLIツールやアプリケーションだけプロキシエラーになることがあります。

特に以下のツールで発生しやすいです。

ツール 起きやすい問題
Git リポジトリへの接続失敗、認証エラー
npm・yarn・pnpm パッケージ取得失敗、証明書エラー
pip Pythonパッケージの取得失敗
Composer PHPパッケージの取得失敗
Docker イメージ取得失敗、レジストリ接続エラー
curl・wget HTTP通信やSSL証明書エラー
VS Code 拡張機能の取得失敗、リモート接続エラー
Node.js・Pythonアプリ API通信失敗、外部サービス接続エラー

開発ツールごとの設定差に注意する

開発ツールは、OSやブラウザのプロキシ設定を自動的に使うとは限りません。

ツールごとに独自のプロキシ設定を持っている場合があります。

また、環境変数に設定されたプロキシ情報を参照する場合もあります。

そのため、ブラウザではWebサイトを見られるのに、Gitやnpmだけエラーになるケースがあります。

環境変数のプロキシ設定を確認する

開発環境では、環境変数にプロキシが設定されていることがあります。

確認すべき代表的な環境変数は以下です。

環境変数 役割
HTTP_PROXY HTTP通信で使うプロキシを指定する
HTTPS_PROXY HTTPS通信で使うプロキシを指定する
NO_PROXY プロキシを経由しない宛先を指定する

HTTP_PROXYやHTTPS_PROXYが不要なのに設定されていると、CLIツールだけ通信に失敗することがあります。

また、NO_PROXYの設定も重要です。

NO_PROXYは、プロキシを経由しない宛先を指定するための設定です。

たとえば、localhost、127.0.0.1、社内ドメインなどを除外していないと、ローカル開発サーバーや社内APIまでプロキシ経由になり、接続エラーになることがあります。

証明書検証の無効化には注意する

開発環境では、証明書エラーを回避するために、SSL証明書の検証を無効化する設定が使われることがあります。

しかし、証明書検証を無効化すると、通信相手が正しいか確認できなくなります。

そのため、中間者攻撃や不正な通信に気づきにくくなります。

一時的な検証目的で使う場合でも、恒久対応としては避けるべきです。

基本的には、社内CA証明書を正しく設定する方法を優先しましょう。

プロキシエラーの切り分け手順

プロキシエラーを解決するには、原因を順番に切り分けることが重要です。

いきなり設定を大きく変更するのではなく、発生範囲を確認しながら原因を絞り込みましょう。

すべてのサイトで起きるか確認する

まず、エラーがすべてのサイトで起きるのか、特定サイトだけで起きるのかを確認します。

状況 疑われる原因
すべてのサイトで発生する プロキシ設定ミス、プロキシ停止、ネットワーク障害、DNS障害、認証エラー、VPN未接続
特定サイトだけで発生する 接続先サイトの障害、社内ブロック、SSL証明書の問題、CDNやWAFの問題、特定ドメインのDNS問題

すべてのサイトで起きる場合は、自分の端末、ネットワーク、プロキシサーバー、認証周りに原因がある可能性が高くなります。

特定サイトだけで起きる場合は、そのサイト側や、社内ポリシーによるブロック、WAF、CDNなどの影響も考えられます。

自分の端末だけで起きるか確認する

次に、同じネットワーク内の他の端末でも同じ症状が出るか確認します。

状況 疑われる原因
自分の端末だけで発生する 端末のプロキシ設定、ブラウザ設定、拡張機能、保存済み認証情報、セキュリティソフト、証明書設定
複数端末で発生する プロキシサーバー障害、社内ネットワーク障害、DNS障害、VPN障害、上位回線障害、管理者側の設定変更

複数端末で同じエラーが出る場合、個人の端末設定ではなく、ネットワークやプロキシサーバー側の問題である可能性が高くなります。

別ネットワークで試す

スマホのテザリングや別のWi-Fiで試すと、ネットワーク依存の問題かどうかを判断しやすくなります。

結果 判断の目安
別ネットワークでは正常 元のネットワーク、プロキシ、VPN、ファイアウォールに問題がある可能性が高い
別ネットワークでも同じ 端末、ブラウザ、アプリ、証明書設定に問題がある可能性が高い

別ネットワークで試すことは、原因を切り分けるうえで非常に有効です。

ブラウザを変えて試す

Chromeでエラーが出る場合は、Edge、Firefox、Safariなど別のブラウザで試します。

結果 判断の目安
特定ブラウザだけ失敗する ブラウザ設定、拡張機能、キャッシュ、証明書ストアなどが原因の可能性がある
すべてのブラウザで失敗する OSのプロキシ設定、ネットワーク、DNS、VPN、セキュリティソフトなどが原因の可能性が高い

ブラウザごとに結果が違う場合は、OS全体ではなくブラウザ固有の設定を優先的に確認しましょう。

プロキシエラーでやってはいけない対処法

プロキシエラーを早く解決したいときでも、安易に行うべきではない対処法があります。

一時的にエラーが消えても、セキュリティリスクや社内ルール違反につながる可能性があります。

SSL証明書の検証を恒久的に無効化する

開発環境では、証明書エラーを回避するためにSSL検証を無効化する設定が使われることがあります。

これは一時的な検証には役立つことがありますが、恒久的な対応としては危険です。

通信相手の正当性を確認できなくなり、中間者攻撃などに気づけなくなる可能性があります。

基本的には、社内CA証明書を正しく設定する方法を優先しましょう。

企業端末でセキュリティソフトを勝手に停止する

セキュリティソフトやファイアウォールを停止すると、通信できるようになる場合があります。

しかし、企業端末では社内ルール違反になる可能性があります。

また、マルウェア感染や情報漏えいのリスクも高まります。

原因確認が必要な場合は、管理者に相談したうえで対応しましょう。

不明な無料プロキシを使う

インターネット上には無料で使えるプロキシサーバーもありますが、業務や個人情報を扱う通信で利用するのは危険です。

通信内容の盗聴、改ざん、ログ取得、マルウェア配布などのリスクがあります。

信頼できないプロキシサーバーは使わないようにしましょう。

認証情報を設定ファイルや履歴に残す

プロキシ認証では、設定ファイルやコマンド履歴にユーザー名やパスワードが残ってしまう場合があります。

共有PCや社内端末では特に注意が必要です。

認証情報を平文で保存したり、第三者が見られる場所に残したりしないようにしましょう。

問い合わせ時に伝えるべき情報

自分で解決できない場合は、情報システム部門、ネットワーク管理者、サーバー管理者、Webサイト運営者へ問い合わせます。

その際、必要な情報をまとめて伝えると、原因特定が早くなります。

利用者側が伝える情報

利用者側は、以下の情報を整理して伝えるとよいでしょう。

項目 内容
発生日時 いつから発生しているか
使用端末 PC、スマートフォン、会社支給端末など
OS Windows、Mac、iOS、Androidなど
ブラウザ Chrome、Edge、Firefox、Safariなど
接続ネットワーク 社内LAN、Wi-Fi、VPN、テザリングなど
VPNの有無 VPN接続時だけ発生するか
エラーメッセージ 表示された文言をそのまま伝える
エラーコード 407、502、503、504など
アクセス先URL どのサイトで発生するか
発生範囲 すべてのサイトか、特定サイトだけか
他端末での再現 他の人や別端末でも起きるか
別回線での再現 スマホ回線などではどうか
パスワード変更 最近パスワードを変更したか
直前の変更 アプリ、VPN、拡張機能、設定変更の有無
スクリーンショット エラー画面を添付する

管理者側が確認する情報

管理者側では、以下の情報を確認します。

確認項目 内容
プロキシサーバーの稼働状態 サーバーやサービスが動作しているか
プロセス状態 プロキシソフトウェアが停止していないか
CPU・メモリ・ディスク リソース不足が起きていないか
同時接続数 接続数が上限に達していないか
アクセスログ どの通信が成功・失敗しているか
エラーログ 具体的なエラー原因を確認する
認証ログ 認証失敗やアカウントロックを確認する
DNS 名前解決が正常か確認する
ファイアウォールログ 通信がブロックされていないか確認する
WAF・UTMログ セキュリティ製品による遮断を確認する
ロードバランサー ヘルスチェックや振り分け状況を確認する
上流サーバー 接続先やバックエンドが正常に応答しているか

特に重要なのは、エラーコード、発生範囲、再現条件です。

「いつ」「どの環境で」「どのURLに」「どのエラーが出たか」を具体的に伝えることで、原因調査がしやすくなります。

まとめ

プロキシサーバーのエラーは、端末からWebサイトへ直接接続できない単純なトラブルではなく、通信経路のどこかで問題が起きている状態です。

主な原因は以下です。

原因 代表的な症状
プロキシ設定ミス ERR_PROXY_CONNECTION_FAILED、接続不可
プロキシサーバー停止 複数端末でWebアクセス不可
認証失敗 407 Proxy Authentication Required
DNS不調 名前解決エラー、特定サイトに接続不可
SSL証明書問題 証明書エラー、トンネル接続失敗
ファイアウォール制限 特定サイト・特定ポートだけ失敗
サーバー高負荷 503、504
上流サーバー異常 502、504
VPN不調 社内プロキシや社内サービスに到達不可
開発ツール側の設定不足 Git、npm、curlなどだけ失敗

最初に確認すべきことは、以下の4点です。

確認項目 判断できること
すべてのサイトで起きるか プロキシ全体やネットワーク全体の問題か判断できる
特定サイトだけで起きるか 接続先サイトや社内ブロックの可能性を判断できる
自分の端末だけで起きるか 端末設定やブラウザ設定の問題か判断できる
他の端末でも起きるか プロキシサーバーや社内ネットワーク側の問題か判断できる

この4点を確認するだけでも、端末側の問題なのか、プロキシサーバー側の問題なのか、接続先サイト側の問題なのかをかなり絞り込めます。

プロキシエラーは原因が多岐にわたるため、焦って設定を変更するのではなく、発生範囲と再現条件を確認しながら、順番に切り分けることが大切です。

以上、プロキシサーバーのエラーの原因と対処法についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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