FortiGateのモニターインターフェース(Monitor Interfaces)は、ネットワークのインターフェースごとのトラフィック状況やステータスをリアルタイムで可視化し、管理やトラブルシューティングを支援する重要な機能の1つです。
以下では、この機能の基本から実践的な活用方法、管理画面での操作、CLIでの確認、関連する注意点まで詳しく解説します。
FortiGateのGUI(Web管理画面)にある[Network] > [Interfaces]セクションでは、接続されている各ネットワークインターフェースの状態をモニタリングできます。
この画面は「モニターインターフェース」と呼ばれることもあり、以下のような情報が視覚的に提供されます。
項目名 | 説明 |
---|---|
Interface Name | インターフェースの名前(例:port1, port2, vlan10など) |
Role | インターフェースの役割(LAN, WAN, DMZなど) |
Status | 有効/無効の状態、およびリンクアップ/ダウンの状態 |
IP Address | 割り当てられているIPアドレス |
Traffic (bps) | リアルタイムの受信/送信トラフィック(bps) |
Errors/Dropped | エラーやドロップパケット数 |
Speed/Duplex | 通信速度とデュプレックス設定(例:1000Mbps Full Duplex) |
MAC Address | インターフェースのMACアドレス |
Access VLAN | VLANに関する設定(該当があれば) |
各インターフェースの右側にある「Edit(鉛筆アイコン)」や「詳細表示(虫眼鏡)」をクリックすることで、さらに詳細な統計情報やインターフェース別の設定内容が確認できます。
CLIを使えば、より細かい情報や一括情報を高速に取得できます。
get system interface physical
これは物理インターフェースのリンク状態、速度、受信・送信バイト数などを一覧で表示します。
diagnose netlink interface list
または
diagnose hardware deviceinfo nic port1
port1
は任意のインターフェースに置き換え可能です。
diag debug enable
diag debug console timestamp enable
diag hardware deviceinfo nic port1
必要に応じて diag debug disable
で停止します。
FortiGateの標準インターフェース監視は基本的にリアルタイム表示に特化しているため、過去データの蓄積は行いません。
show system interface
や config system interface
で確認可能FortiGateのモニターインターフェース機能は、インフラ運用における状態監視・障害予兆の把握・セキュリティ管理のすべてにおいて非常に重要な役割を果たします。
GUIでもCLIでも柔軟に確認できるため、目的に応じて併用することをおすすめします。
シナリオ | 使用するモニタリング操作 |
---|---|
LANが通信不能になった | GUIでStatusがDownか、CLIでリンク状態確認 |
トラフィック急増時の分析 | GUIのTraffic列やCLIのdiagnose コマンドで即座に確認 |
リンク速度の自動ネゴシエーションが失敗 | get system interface physical でDuplex確認 |
インターフェースごとのログを分析 | FortiAnalyzerと連携、またはSyslogで出力 |
以上、FortiGateのモニターインターフェースについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。