FortiGateの「レーティングエラー(rating error)」とは、主にWebフィルタリング機能やセキュリティプロファイルの一環として、アクセス先のWebサイトをFortiGuard(Fortinetのクラウドベースの脅威インテリジェンスサービス)が評価できなかったときに発生するエラーです。
企業ネットワークや学校などで、不適切なWebサイトへのアクセスを制御するためによく利用されます。
FortiGateでは「Webフィルタリング」機能を使用する際、FortiGuardのデータベースに照会して、あるURLやドメインがどのカテゴリ(ニュース、アダルト、ギャンブルなど)に属しているかを判断します。
このカテゴリ情報に基づいて、管理者が定義したポリシーによりアクセス許可・ブロックが行われます。
このとき、FortiGateがFortiGuardに問い合わせた結果、何らかの理由で評価(rating)できなかった場合に「レーティングエラー」が発生します。
レーティングエラーには以下のような原因が考えられます。
CLIで以下のコマンドを実行して、FortiGuardとの通信状況を確認します。
diagnose debug rating
これでFortiGuardとの通信が正しく行われているか、どのサーバに接続しているかが表示されます。
また、
execute update-now
で手動アップデートを試すこともできます。
FortiGateのGUIから
[System] > [FortiGuard]
にアクセスし、Web Filteringのステータスと有効期限を確認してください。
「Unrated」なサイトの扱いについて、以下のように設定できます。
GUIでの確認手順
[Security Profiles] > [Web Filter] > プロファイルの編集
→ 「URL Category」内の「Unrated」の設定を確認・変更可能。
Fortinetの公式サイトで、URLのカテゴリを調査・申請することができます。
もし「Unrated」と表示されたら、「レーティングリクエスト(Re-evaluation)」を申請することが可能です。
セキュリティを重視する企業ネットワークでは、「評価できないサイト=潜在的に危険」とみなしてブロックする方針が一般的ですが、過剰にブロックすると業務に支障をきたす可能性もあります。
以下のようなバランスが重要です。
項目 | 内容 |
---|---|
エラー名 | レーティングエラー(Rating Error) |
主な原因 | FortiGuard未接続、URL未評価、DNS失敗、ライセンス切れなど |
対処法 | 通信確認、ライセンスチェック、ポリシー調整、URL評価申請 |
重要な考え方 | セキュリティと利便性のバランスを取ることが鍵 |
以上、FortiGateのレーティングエラーについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。