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FortiGateの通信速度の確認方法について

FortiGateの通信速度(スループット)を確認する方法は複数あります。

目的によってアプローチが異なり、リアルタイムで通信速度を確認したい場合と、ログや履歴からパフォーマンスを分析したい場合があります。

以下に、FortiGate上で通信速度を確認するための具体的な方法を、管理GUIとCLIの両面から詳しく解説します。

GUIで通信速度を確認する方法

FortiGateのWeb GUI(管理画面)からは、視覚的にインターフェースごとの通信量を確認できます。

以下がその手順です。

ダッシュボードからのリアルタイム確認

  1. FortiGateの管理画面にログイン
  2. 左メニューから「Dashboard(ダッシュボード)」をクリック
  3. Interface Bandwidth」または「Network Interfaces」ウィジェットを追加(表示されていない場合)
  4. 各インターフェース(例:port1, port2など)の送受信速度(bps)を確認できます

表示内容

  • TX(送信)/ RX(受信)のリアルタイムの帯域使用量(Kbps / Mbps)
  • ピーク値、平均値などのグラフ(設定により変動)

トラフィックログから履歴確認(FortiView)

  1. 左側メニューから「Log & ReportFortiView」を選択
  2. Sources / Destinations / Applications」などからトラフィックの統計を表示
  3. 過去1時間、6時間、24時間などを選んで、期間中の通信量(バイト数やセッション数)を分析

FortiViewは、アプリケーション単位・IP単位・ユーザー単位で通信量を把握するのに便利です。

CLIで通信速度を確認する方法

CLIを使えばより詳細でリアルタイムなインターフェース状況を確認できます。

インターフェースのトラフィック情報

get system interface physical

もしくは

diagnose hardware deviceinfo nic <インターフェース名>

diagnose hardware deviceinfo nic port1

出力例(要点)

  • Rx_bytes / Tx_bytes(受信/送信のバイト数)
  • Rx_packets / Tx_packets
  • errorscollisionsが発生していないかも確認できます

これらの数値を時間で比較することでスループットを計算できます。

トラフィックモニタ

diagnose debug enable
diagnose debug console timestamp enable
diagnose debug flow filter addr <IPアドレス>
diagnose debug flow show function-name enable
diagnose debug flow trace start 100

この手順で、特定IPアドレスに対する通信のフロー詳細(処理の流れ)と通信量が表示されます。

負荷の高い環境では使用に注意が必要です。

SNMP監視と連携

FortiGateではSNMPを有効にしておくと、Zabbix、Cacti、PRTGなどの外部監視ツールでインターフェースごとのスループットを監視・可視化することができます。

設定方法(簡略)

config system snmp community
edit 1
set name "public"
config hosts
edit 1
set ip <監視サーバーのIP>
set interface "port1"
next
end
next
end

スピードテストによる確認(テスト的手段)

FortiGateを経由して、社内ネットワークや外部(インターネット)との通信速度を測定したい場合、次のような手段もあります。

インターネットスピードテスト

  • クライアントPCで https://www.speedtest.net を利用
  • FortiGateをNATやプロキシとして経由させたうえで測定
  • これにより、FortiGateのスループット制限や帯域制御(QoS/Traffic Shaping)の影響を確認できます

iPerfなどのツールを社内で使用

  • FortiGateの前後(LAN側とWAN側)にiPerfサーバーとクライアントを配置
  • iperf -c <サーバーIP> -t 10 でスループット測定

この方法では、FortiGateがどれだけ帯域を確保できているかをより正確に評価できます。

通信速度が遅いと感じる場合のチェックポイント

通信速度の「遅さ」がFortiGateに起因しているかを確認するには、以下のポイントを調査します。

項目 チェック方法
CPU使用率 GUIのSystem Informationやget system performance statusで確認
セッション数 diagnose sys session list / diagnose sys session stat
ポリシーの数と内容 過剰なログ出力、IPS、AV、アプリ制御などがボトルネックになっていないか
帯域制御 Traffic Shapingが有効で制限されていないか
ハードウェア処理(NP, CP) オフロード設定を確認。使えていない場合はソフト処理になり遅くなる

まとめ

方法 内容 対象
ダッシュボード インターフェース単位のリアルタイム帯域 管理者・視覚的
FortiView 履歴ベースのトラフィック分析 セキュリティ分析向け
CLI 詳細かつリアルタイムのインターフェース状態 ネットワーク管理者向け
iPerf/Speedtest 実通信を通じた速度測定 検証・トラブル対応
SNMP 長期的なスループット可視化 監視チーム向け

補足

FortiGateの通信速度を正確に確認するには、GUIとCLIの両面から状態を多角的に分析するのが理想です。

また、モデルごとのスループット上限(例:FG-60FとFG-100Fで全く異なる)も考慮してください。

以上、FortiGateの通信速度の確認方法についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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