FortiGateにおいてメモリ容量や使用率を確認することは、システムの健全性維持やトラブルシューティングにおいて非常に重要です。
本記事では、Web GUIとCLI(コマンドライン)両方の方法について、実務で使える形で詳しく解説します。
ブラウザで FortiGate の管理IPアドレスへアクセスします(例:https://192.168.1.99
)。管理者アカウントでログインしてください。
表示される情報の一例
ウィジェットが表示されていない場合は、「右上の歯車アイコン → Add Widget」で「System Resources」等を追加できます。
CLIは、SSHやGUI内の「CLI Console」からアクセス可能です。
以下のコマンドを使って詳細なメモリ状況を確認できます。
get system performance status
出力例(抜粋)
Memory usage: 45% total: 2048MB, used: 922MB
diagnose sys top
top
コマンドと同様、プロセスごとのCPU/メモリ使用状況を表示しますq
キーで終了
diagnose sys top 5 10
→ 上位5プロセスを10秒ごとに更新表示
⚠ 高負荷時にこのコマンドを実行すると処理負荷が上がる可能性があります。運用時間中の使用は注意が必要です。
diagnose hardware sysinfo memory
get hardware status
出力例
Memory: 4096 MB
→ FortiGateに搭載されている物理メモリ容量(RAM)を直接確認できます。
かつては以下のコマンドでもメモリを確認できましたが、最新のFortiOSでは非対応または非推奨です。
diag sys mem | grep -i memory
このコマンドは古いバージョン向けであり、最新環境では使用できないか、正確な出力が得られない場合があります。
中規模〜大規模ネットワークでは、FortiAnalyzerやZabbix、PRTGなどの監視ツールと連携し、メモリやCPU使用率を継続的に監視することが推奨されます。
メモリ使用率が常に80%を超えているような場合、以下のようなアクションを検討します。
対応策 | 説明 |
---|---|
ログ保存設定の見直し | ログを内部ストレージに大量保存しているとメモリ圧迫の原因に |
不要機能の停止 | SSL検査、IPS、Webフィルタなど使用していない機能を停止 |
セッション制限の最適化 | 大量のセッション確保がメモリ消費を増やす |
ファームウェア更新 | メモリリーク修正などが含まれている可能性 |
上位機種へのリプレイス | メモリ不足が慢性的な場合は機種変更も検討対象 |
目的 | コマンド | 補足 |
---|---|---|
メモリとCPUの概要表示 | get system performance status |
一番よく使われる統計出力 |
プロセスごとの使用状況 | diagnose sys top |
UNIXのtop風の表示 |
メモリ統計の詳細表示 | diagnose hardware sysinfo memory |
より詳細な内部メモリ統計 |
物理RAM容量の確認 | get hardware status |
実搭載メモリを即確認可能 |
diagnose
系コマンドの使用は注意が必要です以上、FortiGateのメモリ容量の確認方法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。