コンソール接続とは
FortiGateを 物理的にPCと直結 し、CLI(コマンドラインインターフェース)を操作するための接続方法です。
ネットワークが未設定または障害発生時でもアクセスできるため、
- 初期設定
- トラブルシューティング
- ファームウェアのリカバリ
などで必須の手段です。
必要な機材
- コンソールケーブル
- 機種によって RJ-45 コンソールポート または USB コンソールポート(Type-B/Type-C)が搭載されています。
- USB-シリアル変換アダプタ(シリアルポート非搭載PCで必要)
- ターミナルソフト(例:Tera Term, PuTTY, SecureCRT, macOS/Linux の場合は
screen
など)
接続手順
FortiGate本体の Consoleポート にケーブルを接続。
PC側のポート番号を確認。
- Windows: デバイスマネージャ → COMポート番号
- macOS/Linux:
ls /dev/tty.*
または ls /dev/ttyUSB*
ターミナルソフトで以下の設定を行う。
- 速度(Baud rate): 9600(機種によっては115200の場合あり)
- データビット: 8
- パリティ: None
- ストップビット: 1
- フロー制御: None
Enter
を押すとログインプロンプトが表示されます。
ログインと初期設定
- デフォルトユーザー:
admin
- 初期状態: パスワード未設定(Enterでログイン可能)
- ログイン後は必ず管理者パスワードを設定してください。
例:管理用ポートにIPを設定
config system interface
edit port1
set ip 192.168.1.99/24
set allowaccess ping https ssh
next
end
allowaccess
は https/ssh のみ を基本とし、http は不要なら外すのが推奨です。
コンソール接続の利用シーン
- 初期セットアップ:IPアドレス未設定でもCLIで割り当て可能
- 障害復旧:WebUIやSSHが使えない場合でも操作可能
- ブートメニュー操作:起動直後に
Press any key to display configuration menu
が表示されたら任意キーを押し、メニューから [T]
を選ぶことでTFTP転送によるファーム復旧などが可能。
注意点
- 物理セキュリティ:コンソールは「最後の砦」なので、装置設置場所やケーブルの管理も重要
- ケーブルの誤接続に注意:RJ-45コンソールケーブルはLANケーブルと見た目が似ていますが内部結線が異なります
- ボーレート確認:文字化けする場合は 9600 → 115200 の順で試すと確実
まとめ
- コンソール接続は 初期設定・障害対応・リカバリ に欠かせない直接操作の手段
- 基本設定は 9600-8-N-1 / Flow control: None(不具合時は115200を試す)
- ログインは admin/パスワード未設定 が初期状態 → 速やかに変更必須
- ブートメニューは 起動直後に任意キー → メニュー選択
こちらをベースにすれば、現場でも誤りなく活用できるはずです。
以上、FortiGateのコンソール接続についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。